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着物仕立て いろは その三 身巾と裄 着物仕立て "いろは" その三 身巾と裄

着物の仕立て いろは では、着物の仕立てについてや着物に関することの "いろは" をつらつらと少々触れ
てみていきたいと思います。

着物の仕立て いろは ー その三 では、裄と身巾について少し触れてみます。
裄と身巾の寸法とりによっては立ち姿の印象もかなり変わってきます。
理想的には傍目からみてすっきりとしたきれいな着姿でしょう。
= 体型的な面からいって =
ここで重要なのは、裄丈(肩巾+袖巾)、特に肩巾と後巾との寸法とりが、
着心地と着姿に大きく影響を及ぼします。
また、動きやすさ、体型が変わることもあるでしょうから、そのことを考慮して、
裄と身巾の寸法とりにはほどよいゆとりが必要でしょう。

着物仕立て ”いろは” その三   身巾と裄について

裄(ゆき)丈{ 肩巾:袖巾 }
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裄(ゆき)丈{ 肩巾:袖巾 }

この画像は、
裄が1尺8寸の肩巾8寸8分:袖巾9寸2分の割振りです。
これは、おおよそゆきサイズ68〜68.5cmの(肩巾33.5cm、
袖巾92.5cm)方のサイズになります。
身巾は、前巾6寸5分の後巾8寸の標準寸法になっています。
ちなみに、身巾はウェスト(W)とヒップ(H)のうち太い方を(腰回り)の寸法を参考にする)
ゆきと身巾の寸法で特に後巾との関連では、この寸法とりは、
後巾8寸の肩巾8寸8分で裾から肩までの斜めのラインが
8分の差での勾配になっています。
これは勾配としては最低限での許容範囲内です。

裄(ゆき)丈{ 肩巾:袖巾 }と身巾のバランス
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裄(ゆき)丈{ 肩巾:袖巾 }と身巾のバランス

裄寸法と言っても肩巾と袖巾の割り振りが重要になってきます。
特に肩巾の寸法をいくらに取るかがポイントとなります。

例えば、身巾が標準寸法で、ゆき寸法が1尺8寸5分の方なら
肩巾を9寸にして袖巾を9寸5分にする。
これは肩巾と後巾との勾配の限界です。 (肩巾と後巾との差が1寸)
これ以上の肩巾を広げれば着用時には必ず胸に寄りジワができます。
ただし、腰揚げ位置まで後巾を何分かを広げて肩巾のラインを
ゆるやかにもっていけば、急こう配のラインを避けることができます。
最近では肩巾を9寸2分、袖巾を9寸3分で割り振ってある着物も
よく見かけます。

裄(ゆき){ 肩巾:袖巾 }と身巾
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裄(ゆき){ 肩巾:袖巾 }と身巾

ゆき寸法を無視して言いますと、
ヒップ(H)95cm:バスト(B)95cm:ウエスト65cmの方が
実際標準寸法にバッチリ合います。
これは黒留袖、訪問着、附下などの柄らものから小紋柄、
色無地にしても何ら問題なく着物の仕立てができます。
といえども、あまりにも裄の丈があるとやはり問題です。
標準寸法でも裄丈は1尺8寸5分が限界でしょう。

先頃では、細くてゆきが長い方が多くなってきております。
この方たちの着物の仕立てが、
正直いちばんの悩みところです。

裄{ 肩巾:袖巾 }と身巾ー細くてゆきが長い
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裄(ゆき){ 肩巾:袖巾 }と身巾

細くてゆきが長い
例えばヒップ(H)88cm、前巾6寸:後巾7寸6分で、
裄が1尺7寸8分では、ゆきの割り振りは、肩巾8寸6分で
袖巾を9寸2分で仕立てると無難でしょう。
基本的に、後巾と肩巾の寸法の差を少なくとって
急な勾配(斜めのライン)を避けることです。
しかしながら、現状では反物の巾(反巾)が一尺(37.88cm)
ものが多いので、裄の割振りには制約、限界があります。
その上、今ひとつコートや羽織をお仕立てされる場合には、
着物の袖巾より2分長く取らなければならず、
その為、着物の裄の割振りに困難がひいられます。

裄(ゆき){ 肩巾:袖巾 }と反巾


裄(ゆき){ 肩巾:袖巾 }と反巾

身巾(前巾:後巾)と裄(肩巾:袖巾)をお決めになる時は、
立ち姿をスッキリと着心地を求めるのであれば、
絵羽物(訪問着や附下)また、小紋物などもできるだけ反巾の広いものを選ばれることをお薦めします。

着物仕立て ”いろは ” その一 身巾の柄合わせ着物の仕立て ”いろは ” 小紋の飛び柄着物の仕立て ”いろは ” 男物の着物
着物仕立て ”いろは ” その二 裄の柄合わせ着物の仕立て ”いろは ” 小紋の格子柄
着物仕立て ”いろは ” その三 身巾と裄

着物仕立て ”いろは ” その四 身巾(腰と裾)

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